冬の暖房代を抑えるコツ|エアコン・こたつ・電気毛布の使い分けと窓の寒さ対策

暮らし

寒くなると、つい暖房の設定温度を上げたくなりますよね。でも冬は、エアコンがいちばん電気を使う季節でもあります。

この記事では、資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」と、エアコンや電気毛布のメーカーの公式情報をもとに、暖房代を抑える方法をまとめました。がまんして寒く過ごすのではなく、「暖房器具の使い分け」と「熱を逃がさない工夫」で、ラクに節約するのがねらいです。

記事中の金額は、省エネポータルサイトが電気代を1kWhあたり31円(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価)として計算したものです。実際の電気代は、契約している電力会社や料金プランで変わります(2026年10月時点で確認)。

まずは「室温20℃」と「使う時間」を見直す

資源エネルギー庁は、冬の暖房時の室温は20℃を目安にするようすすめています。温湿度計を置いて、部屋の温度を見ながら調整するのがおすすめです。

省エネポータルサイトでは、エアコン(2.2kW)について次のような試算が紹介されています。

やること条件1年間の節約の目安
暖房の設定温度を21℃から20℃にする外気温度6℃、1日9時間使用電気53.08kWh、約1,650円
暖房を1日1時間短くする設定温度20℃電気40.73kWh、約1,260円
フィルターを月に1〜2回掃除する目詰まりしている場合との比較電気31.95kWh、約990円

どれも1つずつは小さな金額ですが、組み合わせると効果が大きくなります。とくにフィルター掃除は、設定温度を変えずにできる節約です。

エアコンを上手に使うコツ

空気を回して、足もとの寒さを減らす

暖かい空気は上にたまりやすいので、省エネポータルサイトでは扇風機を一緒に使って、暖まった空気を部屋に回すことをすすめています。ダイキンも、サーキュレーターなどで温度のムラをなくす方法を紹介しています。

風量は「自動」に

ダイキンの公式サイトでは、エアコンは設定温度になるまで強く運転するため、風量は自動にしておくのが効率的だと説明しています。弱い風にすると、部屋が暖まるまでに時間がかかってしまいます。

加湿すると、同じ温度でも暖かく感じる

同じくダイキンの公式サイトでは、湿度を上げると、設定温度が高いときと同じような暖かさを感じられるとしています。目安の湿度は40〜60%です。

「つけっぱなし」と「こまめに消す」はどっちがいい?

ダイキンが2017年12月に京都の鉄骨鉄筋コンクリート造の建物の一室(14.1畳、4.0kWのエアコン、暖房24℃・風量自動)でおこなった実験では、30分ほどの外出なら、いったん消すよりつけっぱなしのほうが電気代が少ないという結果でした。いっぽう、それより長く家をあけるときは、こまめに消したほうが得になるとしています(ただし、実際の生活を想定した1日のスケジュールで比べた実験では、差は1日約30円でした)。

短い買い物ならつけたまま、外出や寝るときなど長く使わないときは消す、と分けて考えるとわかりやすいでしょう。部屋の広さや建物、気温によって結果は変わるので、あくまでひとつの実験結果として参考にしてください。

室外機のまわりをあけておく

室外機の吹出口の前に物を置くと、暖房の効きが悪くなります。ベランダの荷物や植木鉢などが、ふさいでいないか確認しておきましょう。

こたつ・電気カーペット・電気毛布の使い分け

エアコンは部屋全体を暖めるのが得意です。いっぽう、こたつや電気カーペット、電気毛布は、体のまわりだけを暖めます。過ごし方に合わせて使い分けると、ムダが減らせます。

場面向いている暖房ポイント
部屋で動きまわる、家族がいるエアコン室温20℃を目安に。扇風機やサーキュレーターで空気を回す
座ってテレビを見る、作業をするこたつ・電気カーペットエアコンと一緒に使うなら、エアコンの温度は控えめに
寝るとき電気毛布寝る前に布団を暖め、寝るときは低い目盛りにするか電源を切る

こたつ

省エネポータルサイトでは、こたつ布団に上掛けと敷布団を合わせて使うと、こたつ布団だけのときより、1年で電気32.48kWh、約1,010円の節約になるとしています(1日5時間使用)。また、温度調節を「強」から「中」に下げると、1年で電気48.95kWh、約1,520円の節約です。

こたつは主に腰から下を暖めるので、上半身はカーディガンを1枚はおるのがコツ、とも書かれています。

電気カーペット

電気カーペットは、床に直接敷くと熱が床に逃げてしまいます。下に断熱マットを敷くのが省エネのコツです。分けて暖められる機能があれば、人がいない部分は切っておきましょう。

省エネポータルサイトの試算では、3畳用で設定を「強」から「中」にすると、1年で電気185.97kWh、約5,770円の節約になります(1日5時間使用)。また、3畳用ではなく2畳用を使うと、1年で約2,790円の節約です(室温20℃、設定「中」、1日5時間使用)。広さに合った大きさを選ぶことも大切です。

電気毛布

電気毛布は、使う電気がとても少ない暖房です。たとえば椙山紡織の電気敷毛布「NA-023S」(約140×80cm)は、1時間あたりの電気代を強で約1.0円、中で約0.6円、弱で約0.1円と公式サイトに載せています。製品によって変わるので、使っているものの表示を確認してみてください。

ただし、安全には注意が必要です。製品評価技術基盤機構(NITE)は、電気毛布は寝る前に布団を暖めておき、寝るときは低い目盛りに下げるか電源を切るよう呼びかけています。温かくて心地よいくらいの温度でも、同じ場所が長く触れていると「低温やけど」になることがあり、44℃では3〜4時間ほどで起こるといわれています。電源コードを無理に曲げたり、本体に巻きつけたりしないことも大切です。

ガス・石油ファンヒーターを使う場合

省エネポータルサイトでは、部屋の温度はすぐには下がらないので、出かける前や寝る15分くらい前に切るのがコツだとしています。また、フィルターのほこりを掃除機で吸い取るなど、お手入れも欠かさないようにしましょう。燃焼する暖房器具を使うときは、こまめな換気も忘れずに。

窓の寒さ対策で、熱を逃がさない

資源エネルギー庁によると、冬の暖房時に部屋から逃げる熱の約6割は、窓などの開口部からです。暖房の効きをよくするには、窓の対策がいちばんの近道といえます。

カーテンは厚手で、床まで届く長さに

省エネポータルサイトでは、厚手のカーテンを使い、床まで届く長いカーテンのほうが効果的だとしています。ダイキンも、天井から床いっぱいまでたっぷり垂らすと保温効果が高まると紹介しています。丈が短く、すき間から冷気が下りてくるときは、カーテンを見直してみましょう。

ドアや窓の開け閉めを減らす

暖房中は、ドアや窓の開け閉めを少なくするのも基本です。ただし、省エネポータルサイトでも「適宜、換気をしましょう」とあるように、換気はきちんとおこないましょう。

内窓(二重窓)という方法も

資源エネルギー庁は、今ある窓の内側に新しく内窓をつけて二重窓にすると、複層ガラス(ペアガラス)の窓と同じくらいの断熱性能が得られるとしています。比較的手軽な方法として、マンションのリフォームにも向いているそうです。賃貸住宅の場合は、取りつける前に管理会社や大家さんに相談しましょう。

断熱シートを貼るときの注意

窓ガラスに貼る断熱シートも市販されていますが、どのガラスにも貼れるわけではありません。リンテックコマースは、網入りガラスや複層ガラスに断熱効果のあるフィルム・シートを貼ると「熱割れ」の危険があるため、貼らないよう案内しています。貼る前に、ガラスの種類と製品の説明を必ず確認しましょう。

まとめ

  • 室温は20℃を目安に。設定温度を21℃から20℃にすると、エアコン(2.2kW)で年間約1,650円の節約(資源エネルギー庁の試算)
  • エアコンは風量自動、フィルター掃除、扇風機やサーキュレーターで空気を回す
  • 座って過ごすときはこたつや電気カーペット、寝るときは電気毛布と、過ごし方で使い分ける
  • 電気毛布は寝る前に暖めて、寝るときは低い目盛りか電源オフに
  • 逃げる熱の約6割は窓から。厚手で床まで届くカーテンや内窓で対策する

どれも今日からできることばかりです。寒さをがまんせずに、上手に暖房代を抑えていきましょう。

参考にした情報

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