「企画づくり」というふわっとしている部分の話。
企画づくりも方程式があるとは思うけど、結局は個人的な感覚に落とし込むには経験が必要なのではないか? と思っている。
だが、そこに至るひとつのヒントとして私の「企画」の考え方を紹介したいと思う。
①読者がつく記事には「意図」がある
読者がつく、ファンがつく記事は「意図」がはっきりしていると思う。意図というのは言い換えると「狙い」のことだけど、この意図というものが企画では一番大切だと思う。
・意図の構成要素は「市場のニーズ」と「提供する形」のふたつ
意図、狙いというと「こうしたい」という提供側の考えを優先する発想法に思えるかもしれないが、それだと失敗の確率も高い。
あくまでも意図づくりには、以下の二つがあってこそ成り立つと思う。
1「世間の関心(ニーズ)を理解すること」
2「提供する形を考えること」
自分が届けたい価値・情報があるときは「世間にもそのような課題・ニーズがあるのか?」を理解した上で「それを届けるために提供の仕方を考える」ことが大事だと思う。
例えば、このアーティストをもっと知ってほしい! という思いだけだと記事はひとりよがりになるか、結局ファンにしか届けられないことになるリスクが高い。
「●●の魅力!」とか
だが、アーティストのファンの属性を分析したり、ファンになったきっかけを調査した末で企画を考えたら、ピンポイントに求められている記事を出すことができる可能性は高くなるはず。
「●●に聞く洋楽100選」とか
こういう記事にする理由は「無名のアーティストを好きになるきっかけは権威性や圧倒的な情報量・コンテンツを利用する方がいい」と判断したから。
・意図を作るのが簡単なときと難しいときの違い
こういう意図づくりは、自分ひとりで企画〜執筆をするときはやりやすい。
なぜなら生きている中で人は勝手に情報を収集し、自分なりの仮説を持っていたりするから。自分の好きなものや普段から関心を持っていることに対しては、自分なりの「知りたい」「届けたい」があったりする。
それを人から与えられた仮説や課題で発想しようと思うとかなり難しい。
その原因は自分の中に情報・市場への理解が少なくて意図が作れない、ということが多い。だからこそ他人から振られた仕事の場合は普段よりも情報収集、調査、インタビューなどに時間をかける必要がある。(専門ライターの方が食って生きやすいのは情報収集の濃度・効率がよくなるから)
・意図をつくるための作業
では意図をつくるための作業として、具体的な課題を示して終わろうと思う。
それは
①市場(読者)を理解する
→情報収集やインタビューが必要
②提供の仕方を考える
→①ができていればある程度やりやすいはず。
この記事の参考図書は以下。
・「アイデアのつくり方」(ジェームス W.ヤング)
次の記事はこちら「「企画書でヒットの確信が持てないともうだめ」企画づくりのヒント第二回」
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